市内小園在住の廣田愛子さん(30)が先月20日、地域住民と協力し1匹の高齢の柴犬を救出した。
廣田さんが異変に気付いたのは午後10時過ぎ。外に様子を見に出たところ、川の中で鳴き声を上げる一匹の犬を発見したという。近所に助けを求め、7人が駆けつけて対応を考えた。
少し下流の管理梯子から男性が川に入り老犬を保護したが、抱きかかえたままでは梯子が登れず、他の住民が懸命にライトで照らす中を150m下流の親水公園まで移動した。冷たく暗い川の中で、腰まで濡れながらの救出劇だった。
その後、それぞれが自宅からバスタオルや首輪、リードを持ち寄り、柴犬を保護。「まさに住民リレーで救った命だった」と、協力者の一人は話す。土曜夜間で行政機関の対応が困難だったため警察に預けられた老犬は、後日飼い主の元に無事届けられた。