市内吉岡東の松村鋼機(株)が「かながわ中小企業モデル工場」に指定され、5月28日に横浜ロイヤルパークホテルで指定書交付式が行われた。これを受け、松村朗代表取締役が古塩政由市長を訪問し、報告を行った。
取引や雇用を通じて地域に貢献し、神奈川のものづくりを支え、経営環境の変化に即応できる柔軟な経営体制を持ち、積極的な技術開発を行うなど他の模範と認められる工場を指定することで、県内の中小企業活性化に寄与することを目的に制定されている。今回、新規4、更新47の51工場が指定され、モデル工場総数は124となった。
松村鋼機は、バネや止め輪など、主に自動車部品の製造を行っている。中でも特徴的なのが「コイルドウェーブスプリング」と呼ばれる波打ちながら螺旋を巻く特殊なバネで、米国で開発された技術をすぐに導入し、今日に至っている。
日本では数少ない工場の一つであると同時に、同社ではこのスプリングを使い一般消費者に向けた独自のステーショナリーブランド「Wave Clips」を立ち上げている。バネの形状を活かした卓上や車でつかえるクリップや、マネークリップに加工するというユニークな取り組みで、綾瀬の技術発信とともに新たな商機創出につなげている。
松村社長は「この指定を受け、今後もより一層、綾瀬市の工業のため頑張りたい」と話した。