県央地区で生産される「湘南梨」の品評会が20日、市役所で開催され、綾瀬市のほか海老名市、大和市、寒川町のなし生産農家が栽培した選りすぐりの「幸水」71点が出品された。1959年(昭和34年)から湘南梨組合連合会が開く歴史ある品評会で、今年が60回目。
綾瀬市内からは農家4件から11点が出品されたが惜しくも入賞は逃した。上位は1位が大和、2位は海老名、3位も大和の農家が受賞した。
県農業技術センターの審査員によると、今年は春先の低温と5月に降った雹(ひょう)、6月下旬から続いた日照不足とその後の高温など厳しい条件だったが、出品された梨はどれも申し分ない出来だった。
大上で果樹園を営む見上智さん(46)は「これまで庭先販売が中心だったがここ数年は高価値化による市場出荷にも力を入れ評価を得ている。多くの人に湘南梨の美味しさを知ってもらいたい」と話す。梨は、歯ごたえのある幸水から始まり、9月を境に、幸水よりもやや柔らかい豊水の収穫が始まる。9月中旬まで旬の味が楽しめる。