東日本に記録的な大雨をもたらした台風19号で、綾瀬市の避難所で過去最多となる224人を受け入れたことが14日、わかった。9月の台風15号では26人だった。
台風接近に備えて市は、12日午前6時に自治会館など9か所の避難所を開設したが、自家用車での避難が多く各所で駐車場から車があふれた。そのため同日午後3時に、駐車場が確保できる高齢者福祉会館(文化会館隣)での受け入れも開始した。
9か所の避難者数の内訳は、南部ふれあい会館で52人、落合自治会館22人、大上自治会館21人、寺尾天台自治会館16人、吉岡地区センターと小園児童館11人、寺尾南自治会館と中村自治会館がそれぞれ10人、上土棚自治会館2人で各施設の収容人数にはまだ余裕があったという。追加で開設した高齢者福祉会館は69人が利用した。
市危機管理課は「二次被害を考慮して車の利用は控えるのが防災の一般的な考え方とされている。しかし、実際には車で避難する人が多く、急きょ人員を配置して高齢者福祉会館を開設した。今後の課題としていきたい」と話していた。
台風19号の市内での最大瞬間風速は32・3メートル、10日午後8時からの48時間雨量は263・5ミリ。人的被害はなかったが農作物に大きな被害が出た。15日現在、全容は判明していない。