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平塚・大磯・二宮・中井 経済

公開日:2024.01.01

20年後の駅前を思い描く
市、官民連携で将来構想

  • 敷地共同化の事例として挙げられたセレストタワー=紅谷町

 平塚市は平塚駅周辺の概ね20年後の将来像を描く「将来構想」の策定を見据え、地元経済界や中心商店街、市民らと連携を進めてきた。昨年8月にまとめた素案をもとに、多方面からの意見を取り入れながら2024年度の策定を目指す。

 まちづくりのコンセプトは「平塚駅周辺地区をみんなのリビングに」。同地区を家のリビングに見立て、集まる人が充実した日常の中にときめきを感じられる居心地のよい空間を目指すとする。

 これまで実施した市民アンケートなどをもとに、「地域資源・商店街の特色を活かしたまちの魅力づくり」や「多様な活動を支える機能誘導と配置」など今後のまちづくりを進めるための7つの方向性を定めた。

 また、それらの方向性を踏まえて、駅前広場や道路、公園・広場、市街地の将来像をそれぞれイメージとして示した。

 これらの将来構想を実現するための支援策「平塚駅周辺地区アクションプラン」の第一弾として、昨年7月に「平塚市敷地共同化推進事業支援制度」の運用を開始。平塚駅周辺に多い狭小の土地を共同で開発することで、大きな開発につなげる狙いがある。

「商都平塚」をもう一度

 平塚駅周辺地区では近年、大型商業施設の出店や消費者のライフスタイルの変化などにより、買い物客や歩行者通行量の減少など、賑わいが失われつつある。

 そのような状況を打破するため、地元経済界では2022年、市に先駆けて平塚商工会議所が旗振り役となり「平塚駅周辺再開発構想会議」を設立。駅前の地権者や商業施設、金融機関の関係者、開発事業者などと共に再開発の機運醸成を図ってきた。これまでに参加者の意見交換や、藤沢駅南口で進む再開発計画について、準備組合や行政関係者を招いて官民連携で再開発手法を学ぶ機会を設けている。

 同会議の白石慎太郎担当副会頭は、「平塚駅前のかつての賑わいを取り戻し、今回の構想が絵に描いた餅とならないためにも、関係各位の途切れのない熱意と、この街を支える若者たちが重要になる」と話した。

全員参加のまちづくり

 市でも一昨年から市民や商店主を対象としたアンケートを実施。パネル展示に伴う意見聴取などを行い、将来構想策定に向けて始動した。昨年4月には学識経験者などから専門的な意見を聴取する「平塚駅周辺地区将来構想検討会議」を設置し、昨年11月に第2回の会議を実施するなど、官民両輪で議論を進めている。

 今後も市民向けの説明会やパブリックコメントなどを実施する予定。市都市整備課の担当者は「都市構想案の策定段階から、これだけ関わる方の意見を取り入れているものも珍しい。市民の皆様もぜひ一緒になってまちづくりに関わってほしい」と呼び掛けた。

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