「第36回神奈川県ミニバスケットボール決勝大会チャレンジカップ」が1月23日まで平塚総合体育館他で開催され、大窪ミニバスケットボールクラブが準優勝した。小田原勢が同カップでベスト4以上に入ったのは1991年の東富水以来、25年ぶり。
「初戦の石川(横浜)が山場だった」と稲井知恵子コーチ。横浜でも屈指の強豪相手に一進一退の攻防が続く。終了間際、同点の場面で得たフリースローで逆転。劇的な初戦突破を果たす。
続く、2、3回戦は10点差以上をつけ勝利。準決勝は過去に勝ったことがある山手中華(横浜)だったが、上背があり「油断大敵」と臨んだ。得点力のある相手に離されまいと大窪も好プレーで応戦した。
残り9秒、32-33の大窪劣勢の場面で露木幹也君(6年)がフリースローを得たが2本失敗。しかしリバウンドを拾い、高橋璃斗羅(りとら)君(同)にボールが渡り、すかさず放ったロングシュートが相手のファウルを誘い、またもフリースロー。
残り6秒。コーチ、保護者が固唾を飲み注視する中、放たれた2本はネットを揺らしはしなかったが、大窪はこのリバウンドで執念をみせた。空中に浮いたボールに死に物狂いで飛びつき、リングに押し込み逆転。山手最後の攻撃のロングパスも高橋君がカットし、34-35で決勝に進んだ。
全身全霊で挑んだ準決勝直後の決勝では、疲労の色が見えプレーは精彩を欠く。終わってみればダブルスコアでの敗北。それでも古川岳澄(がくと)キャプテン(同)は「全員が練習をしっかりやり、協力してくれたから決勝にいけた。この経験を持ち中学で県上位に入れるように頑張る」と話した。
富士見女子はベスト8
同カップ女子の部では、富士見ミニバスケットボールクラブ(飯田英次コーチ)もベスト8と健闘。
6年生が最も印象深い試合は県大会最後のゲームとなった戸塚戦。堅守の相手に富士見は果敢な姿勢で挑み、相手もファウルで止める。必死に食らいつくも一歩詰め切れず、22-25で敗退。戸塚は今大会を制した。
「悔しい。もう終わりかという感じ。でも、1年間やってきたことを出し切れた」と御子柴(みこしば)芽依キャプテン。県優勝を目標に掲げ、どんなプレーヤーになりたいかを飯田コーチは常に考えさせた。スキルアップ、速攻、ムード作り、ディフェンス強化など振り返ればきりがない1年間。飯田コーチは「『できない事を悔しがらず、できる事をやらずに終わるな』と伝えてきた。負けは悔しいがよくできたゲーム」と振り返る。6年生は「酒匂中でバスケを続け、負けた戸塚にリベンジする」と絆を深めた。