少子化や核家族化により、全国では檀家の減少問題に直面する寺院が少なくない。そんななか、地域における憩いの場としての存在を取り戻そうと工夫を凝らす寺院もある。
9月26日の昼下がり、開け放たれた扉から初秋の心地よい風が吹き抜ける蓮華寺(千代)の本堂。ツクツクボウシの鳴き声が響き、線香の香りがかすかに漂う空間で市民らがヨガを楽しんだ。
「客殿などお寺の広いスペースを、地域のご縁をつなぐ場所として活用できないだろうか」。副住職の羽田鳳竜さんが考案し、寺を会場に毎週開催されている「ゆったり寺ヨガ」。この日3周年を迎えた教室に、これまでのべ約650人が参加した。仏教にも親しんでもらおうと、ヨガの後には簡単な法話の時間も設けられている。
「集中力や呼吸を大事にするヨガにとって、寺の雰囲気は格別」とインストラクターの吉松陽子さん。下曽我から参加した矢ヶ村みのりさんも、「天井画や仏像を眺めながら、心が洗われる思い」と、教室を通じて知った寺の魅力を語る。会場として開放し、仏事以外でも寺に出入りする機会を創出することで、身近に感じてもらうのも羽田副住職の狙い。「地域住民にとって、世間話に立ち寄れるような存在になればと思うんです」
内陣(ないじん)を舞台仕様に
小八幡の三寶寺では約30年前、仏をまつる「内陣」と呼ばれるスペースを板敷にし、ステージとして活用しやすいよう本堂を改築。今年20回目を数えるコンサート「山近音楽座」は毎回多くの観客を集め、お馴染みのイベントとして定着した。竹石友威住職は「私が幼い頃、寺は選挙の投票所や予防接種会場、移動図書館の役割もあった」とし、「まさに何かあった時の『かけこみ寺』として、地域に閉鎖的ではいけない」と本堂の地階にはカフェやアートギャラリーも併設している。
寺を舞台に教えたい人と学びたい人を結ぶ活動をしている(一社)寺小屋ブッダ(東京都)の松村和順さんによると、「まちのお寺の学校」として登録する寺院は全国で約50件。映画会場として開放する寺もあり、「地域の出会いの場をつくることが、お寺の社会貢献のあり方ではないか」と話す。
9月1日現在、小田原市内の寺院数は166。県内では横浜市に次いで2番目に多い。地域での活用方法は、まだまだありそうだ。
小田原・箱根・湯河原・真鶴版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
神奈川県警察官友の会社会全体の犯罪防止や治安維持に寄与し、民間の力を合わせて警察官を支援 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
お堀端のボリューミーなステーキ店【NEW OPEN!!】柔らかジューシーな特選&絶品ビーフを城下町小田原で堪能! |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>