JR御殿場線の上大井駅前で地域に親しまれる4本の桜と線路沿いの公園にある桜並木に異変が起こっている。開花時期になっても花が咲かず、葉も出ず、住民と役場が困惑している。
「去年から花が咲かなくなった」「去年は咲いていた」と、地域でも認識の違いもあるが、この春、駅前にある2本の木に花は咲かなかった。さらに、駅前の線路沿いにある町の公園にある若い桜並木も、今年は花が咲かなかった。
駅前の桜の木がいつ植えられたか明確な記録は見つからないが、駅前ロータリーを管理するJR東海と大井町役場、地域に住む人の話をまとめると、御殿場線に上大井駅が開業した1948年にこの場所に植樹された。樹齢は70年ほどのソメイヨシノとみられる。
一般社団法人日本樹木医会神奈川県支部(秦野市)によると、ソメイヨシノは園芸品種として江戸時代に普及した。必要な手入れを施せば百年以上の寿命があるといわれるが、街路樹など環境によって寿命が短くなる。戦後に各地で植えられた桜の名所で倒木の危険性が指摘され、管理者が伐採する例もある。
JR東海広報室によると、駅前と線路側ののり面で毎年4月に除草作業を行っている。その際に除草剤を散布している。昨年は4月18日に同様の作業を行った。住民から昨年5月に「木が枯渇しているようだ」とJRと町に連絡があった。JRは「原因不明で今年は除草材の散布をやめた。引き続き様子を見たい」としたが、倒木への懸念も出始めているため、大井町役場では樹木医による診断など対応の検討を始めている。
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