来年4月頃に実施が見込まれる湯河原町長選挙に3期目の現職・冨田幸宏氏(61)と元町議の室伏友三氏(70)が相次いで出馬の意向を示し、8年ぶりに選挙戦となる可能性が高まった。
冨田氏、総合計画策定などに意欲
冨田氏は22日の議会の一般質問で「次のステージに向かって頑張りたい」と答え、その後の取材で立候補を明言した。
議場では就任後の職員削減(一般職224人→約180人)といった行革をはじめ、昨年秋に完成した駅前広場や、エクシブ湯河原離宮とちぼり湯河原スイーツファクトリーの開業にともなう官民連携などの実績を振り返った。進行中の万葉公園周辺街づくり計画の策定や、完成間近の最終処分場、八雲・まさご保育園統合なども町基本計画の取り組みを中心に語り、未着手事業として、担い手不足解消や雇用創出を挙げた。2021年からの総合計画策定などは「正面から少子高齢化を見据える」とした。冨田氏はこの秋町内10カ所で開いた対話集会を通じ、後援者の声を聞きながら意思を固めたという。
元町議の室伏氏アウトドア活用小中一貫校検討
町長の答弁の直後、元町議の室伏氏は役場で会見を開き、出馬を表明。政策として、アウトドアコンテンツの活用による交流人口の拡大や、高波被害の恐れがある湯河原中学校の移転と小中一貫校の検討、鳥獣駆除などの対策強化、役場の職場環境活性化などを挙げた。
現町政については「人口増に向け町は労を尽くし、税金も還元されているのか」と疑問を呈し、町が検討する道の駅については「新たな負担になる」と指摘。また散策路の整備不足とともに「幕山を訪れるクライマーや家族連れなどが温泉場に循環していない」とも語った。室伏氏は宮上出身で34年間中学校の理科教員として勤務。2012年までの4年間は町議を務め、その後日本鳥類保護連盟の専務理事などに就任している。今年6月から町内を歩き意見を交わすなどの活動を続けてきたという。
町長選で投開票が行われた直近の選挙は前々回の2011年。冨田氏が元町議の中島寛氏に約6千票差をつけ9047票で当選。前回(2015年)は無投票だった。有権者数は2万2369人(9月1日時点)で8年前から414人減った。
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