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保土ケ谷区 トップニュース社会

公開日:2011.09.22

星川・天王町立体交差
完成予定、6年遅れに
 耐震性見直しなどが影響 

  • 踏切渋滞の解消も先延ばしに…

  • 完成後のイメージ(事業パンフレットより)

 横浜市道路局は9月13日、相鉄・星川駅と天王町駅間で進められている連続立体交差事業の計画変更を発表。完成予定を当初の平成24年度より6年遅れの平成30年度に延長し、事業費は約90億円の増額とした。



 市道路局によると、事業期間延長と費用増額の主な要因は、新耐震基準の適用による追加工事の実施、工事中の騒音・振動の対策、用地所得の遅延など。近隣への騒音・振動に配慮し、作業時間を限定している一方で、新耐震基準適用や安全対策に伴う追加工事が発生し、期間延長という結論に至ったという。



 この事業は星川駅と天王町駅を含めた約1800メートルを高架化し、9箇所の踏切を取り除くというもので、踏切事故の解消や渋滞の緩和が目的。市が事業主体となり、施工を相模鉄道株式会社が担う形で平成14年から進められている。事業費は計画開始当初の予定で379億円、今回の増額で約469億円となる。



 市道路局は16日、連合町内会の定例会に出向き、工事延長に対する理解を求めた。今後、近隣住民には自治会町内会などを通して情報提供を行う。また、工事の進捗状況を知らせる目的で区民に配布している「星天ニュース」にも、期間延長に関する説明を掲載する予定。市の担当者は「6年という大幅延長になってしまったが、1日も早く工事を終え、住民のみなさんに快適に過ごして頂けるよう努力したい」と話した。



悲願達成まだ遠く「完成7年後」に落胆の声



 相鉄本線が区の中心を横切る保土ケ谷区において、踏切渋滞は大きな課題。特に、朝夕のラッシュ時には、5分以上遮断機が下り続けていることも珍しくなく、住民の悩みの種となっている。遮断機が上がった瞬間に走り出す車両や、警報機が鳴り出しても無理に渡る歩行者なども見受けられ、事故の温床にもなっている。



 安全面のみならず、踏切渋滞を解消し、住民生活の向上を図ることは、区の活性化においても欠かせないとの見方が強く、事業の早い完成が求められている。



 また、工事が長引くことで近隣住民への負担も予想される。16日に行われた連合町内会長らへの説明の際には、「(自治会等で)地域の人々から質問されれば、今度は私達が答える立場。分かりやすく、納得できる説明をしてほしい」との声が目立ったという。これに対し、市の担当者は「要望があれば、自治会などにも説明に出向きたい」とし、住民の理解を求めていく方針を示した。



 近隣に暮らす女性は「完成が遅れることは全く知らなかった。快適になるかなと期待していたので、残念です」と話していた。当初来年度にも実現するはずだった”踏切の無い風景”は7年後に先延ばし。保土ケ谷から渋滞と警報機の音が消えるのは、まだ先のこととなりそうだ。



 事業に関する問合せは、横浜市道路局・計画調整部(【電話】045・671・2792)または、相模鉄道株式会社・プロジェクト推進部(【電話】045・335・6733)まで。

 

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