北里大学病院(南区北里)の新病院が5月7日、開院した。昨年北里大学が50周年を迎えたこと、また学校法人北里研究所(本部・東京都港区)が来年創立100周年を迎えることを受けて、2005年からスタートした、この新病院プロジェクト。建物は昨年12月に竣工し、準備期間を経て今回の開院となった。
新病院は病床数が1033床、延床面積は9万2776平方メートル。地下1階、地上14階建ての免震構造で、屋上にはヘリポートが設置された。
災害時に派遣する医療チーム「DMAT」の組織、内視鏡手術の施術が可能な手術支援ロボット「ダヴィンチ」の導入や、手術室とCT室、血管撮影室が一体化した「ハイブリッド手術室」などを整備。「救命救急・災害医療センター」など同院が重点医療分野として掲げる4項目の強化を図る。
また、これまで各診療科で行っていた外来診察の予約や変更、取消を「電話予約センター」で共通化。複数の診療科の変更も電話1本でできるようになった。
新病院開院に伴い、大学病院新棟の改修、北里大学東病院(麻溝台)の一部移転が順次行われ、既存棟(病棟・外来棟等)は取り壊される。15年秋を目途に、同法人の一連の新病院プロジェクトは完了する予定という。
7日には病院関係者ら約300人が集まり、オープンセレモニーを執り行った。北里大学病院長の海野信也氏が挨拶に立ち、抱負を述べたほか、テープカットを実施した。この日病院に訪れた女性は、「とても広く迷ってしまうほど。明るく入りやすい雰囲気でした」と話していた。
▼オープンセレモニーの海野病院長の挨拶/北里大学病院の43年間の歴史の中で、病院の先輩の方々が残してくださったすばらしい実績のことを忘れることはできません。最新の設備や医療機器を有する、この新しい病院で私どもは、これまで以上に質の高い医療を提供していかなければなりません。それができる環境がここにはあります。北里大学病院は本日をもって生まれ変わります。これからが本番です。これまで以上に、患者さま中心の医療を、共に創りだす医療を実践し、より質の高い、安全な医療を提供していこうではありませんか
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