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平塚版 公開:2016年5月12日 エリアトップへ

低流通のシイラ美味しく加工 市漁協「須賀湊の燻(いぶ)し魚」

スポーツ

公開:2016年5月12日

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夏場のシイラはまな板よりも大きく、3枚におろす下処理も一苦労という
夏場のシイラはまな板よりも大きく、3枚におろす下処理も一苦労という

 平塚市漁業協同組合が、2013年に販売を開始した「須賀湊の燻し魚」。原料は、「大きすぎて調理に困る」「鮮度が落ちやすい」などの理由で市場価値の低いシイラやソウダガツオを燻製にして商品化したものだ。販売開始から4年目。少しずつ売り上げを伸ばし、市民の間でも認知され始めている。

使われない魚収入源の一助に

 シイラとソウダガツオは、平塚沖でアジやイワシを狙った定置網で水揚げされている。

 シイラは5月初旬から秋にかけて漁獲され、成魚になると体長は1mを超える大型魚。釣り人の間では「引きが強い」と人気を呼び、シイラフィッシングの発祥地ともいわれる平塚に縁のある魚だ。ハワイでは「マヒマヒ」と呼ばれ、淡白な白身はムニエルやフライなどの料理で親しまれている。一方で関東沿岸地域では「見た目が悪い」「骨が太くて皮がかたい」などの評価で価値を下げ、店頭にはほとんど並ばない。

 ソウダガツオは、鰹節などの原料や塩漬けにした保存食「塩うずわ」として食べられている。しかし漁業関係者らの間では鮮度低下が招く食中毒を危惧し、出荷を見送るケースも少なくないという。

 市漁協によると、平塚港の年間水揚げ量の約3割の魚が市場価値の低いものだという。燻し魚は低利用の魚の活用法を模索していたところ、燻製などの加工食品を手掛ける(株)モスギャング(菫平/杉岡巖代表)が商品開発に名乗りを上げて誕生。開発にあたっては、大きなシイラの半身を丸ごと燻製にしたり、生臭さを消すハーブの種類を変えるなど、試作と試食を繰り返すことで「須賀湊の燻し魚」として商品化にこぎ着けた。

 燻製は子どもやお年寄りでも食べやすいよう、1cm角に切り分け、柔らかい噛み応えに仕上げた。同社の杉岡代表は「シイラはハーブ類を効かせて噛むほどにコクが増し、ソウダガツオは魚の風味が豊か」と商品の魅力を説明する。

 同商品を40g入り、400円で販売すると、13年は495袋(約17万円)、14年は1066袋(約40万円)と年々売り上げを伸ばしている。また常温での保存も可能とあり、土産品としての人気も高く、観光客からの評判も上々という。

 商品はJA湘南あさつゆ広場や観光協会で販売しているほか、市漁協(【電話】0463・21・0146)や(株)モスギャング(【電話】0463・33・9085)で直接購入できる。市漁協は「さらに認知が広がって、魚食拡大や漁業関係者の安定した収入確保につながれば」と期待を寄せている。

今年春からシイラとソウダガツオのセット販売も開始した
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