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公開日:2017.07.07

湖尻水門
常用放流求め署名活動
仙石原の勝俣正次氏ら

  • 水門建設前後の水位の変化を語った

  • 閉じた湖尻水門

「早川および芦ノ湖環境保全の第1回懇談会」が27日に仙石原文化センターで開かれ、郷土史などを研究する勝俣正次氏(62)が発表に立ち、湖尻水門からの「常用放流」を訴えた。

 芦ノ湖から静岡側に流れる深良用水に関する書籍も出す勝俣氏は、同様の発表を町議向けにも開催してきた。今回は仙石原の住民や小田原の漁業関係者など30人が集まった。

 芦ノ湖では江戸時代に小田原藩の一部だった裾野市側に湖水を流すため、山を貫く深良用水が造られた。それ以降静岡側が農業・発電用水として使っている。早川側への放流(湖尻水門)は水害の可能性がある場合などに限られ、普段は閉ざされている。

 勝俣氏は県から芦ノ湖の水位記録を取り寄せ、早川側の湖尻水門を建設した後に水位が上昇した経緯を指摘。「平成2年に現在の湖尻水門が建設された事で伏流水が遮断され、川の水量が減った」と説明した。昔の写真を例に仙石原地区の川の水量が減り汚濁しやすくなったこと、湖水が増え水害の危険が増している点などもあげ「常用放流が必要」と力説した。来場者からは「常時水が流れれば魚も育つ」「今の放流の仕方は下流で水量が急増し危険」と賛同の声も上がった。

 勝俣氏らは神奈川県知事あての署名を集めており、今秋のススキ観光シーズンの活動などを通じ、1万人分を集める構想という。

地域によって異なる関心度

 水門を管理する県側によると、放流は一定基準(6〜10月は2m30cm)を目安にしており、直近は4月中旬に放流。7月5日現在で1m71cmほどで推移している。平成の水門工事による水位変化は「資料が手元になく分からない」とした。

 水利権については過去に住民団体が生まれたり、以前の町長が裾野側に要望した事もあったが、変わらなかった。世代によってはこうした歴史も風化しつつあり、地域によって湖水に対する関心度も異なる。複数の町議に取材したところ「早川の自然を豊かにするためには望ましい」という声や「漁業や船舶関係など湖で生計を立てる人の声も聴かねば」「湖水の変化が湧水や温泉量にも関連するのでは」など、様々だった。

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