南山田で江戸時代から続くとされる伝統行事「虫送り」が23日に行われた。南山田町内会(高橋今朝次会長)と南山田虫送り行事保存会(齊藤一雄会長)主催、JA南山田支部(織茂武雄支部長)などが協力。
これは、かつて田畑が広がっていたこの地区の害虫を松明の灯りで追い出して米の豊作を願う行事。以前は県内の他地区でも実施されていたが、現在も行っているのは南山田のみ。2005年には横浜市無形民俗文化財の指定を受けており、貴重な行事を一目見ようと区内外から多くの観客が足を運んでいた。
当日は午後5時半に南山田町内会を出発。笛や太鼓で「虫送りの曲」と呼ばれる囃子に合わせて「ヨーイヨイ」とかけ声をかけながら歩いた。山田神社を抜け、(有)菊屋寝装店の前に到着した7時頃、松明が点灯された。沢山の子どもたちに持ってもらうよう、松明を昨年より50本増加したという。250本の松明の灯りが夜の帳が下りた南山田に揺れていた=写真。
最後はなつみかん公園で松明をお焚き上げする火を囲み、獅子舞演舞などが披露された。齊藤会長は「こうして続けていくのは大変なこと。市の指定を受けて11年になるが、今後もこの伝統行事を後世に継承していきたい」と話した。
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