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都筑区 人物風土記

公開日:2025.12.18

都筑区視覚障害者福祉協会の会長を務める
齋藤 憲三さん
高山在住 70歳

見える世界を目一杯満喫

 ○…都筑区に住む「見えない」「見えにくい人」が集い、情報共有や親睦活動などを行う都筑区視覚障害者福祉協会。2007年に発足した同会で現在2度目の会長職を務め、当事者21人、サポート会員18人をまとめる。12月17日には昨年に続き視覚障害者支援や理解促進を目的にしたボランティア講座を開催。「視覚障害者は行動が制限されがち。サポートしてくれる人が一人でも増えれば」と期待を寄せた。

 ○…西区の生まれ。胎児期に眼の一部が適切に形成されず欠損する「コロボーマ」という病気で、左目は見えず、右目は視力が0・1で上半分の視野が狭く、眼球が小刻みに震える眼振が起こる状態。「生まれつきだったので、最初は不自由さは感じなかった」と話すが、小学校に上がると「皆ができる事ができなくなっておかしいなと思った」と振り返る。球技が好きで何でも挑戦したが、サッカーやバスケット、ボウリングなど大きなボールを使う競技しかできなくなった。

 ○…普通高校を卒業し、ビジネス専門学校に通ったが、就職で行き詰まる。「6、7年間いわゆるフリーターでした」と当時の苦悩を吐露。「手に職を付けた方が良い」というケースワーカーのアドバイスで、市立盲特別支援学校に通い、あん摩マッサージ指圧師の資格を取得。30歳で卒業後、県立養護学校の教職員対象の「ヘルスキーパー」として67歳まで文字通り腕を奮った。

 ○…ボウリングは個人競技で「かろうじてコースと球筋が見えるので」半世紀近く続く趣味。「練習ですけど」と謙遜しつつも最高265の記録を持つ。月に2度ある視覚障害者の大会に出場するため、週に1度は練習で汗を流す。大会や会合後のカラオケや飲み会も楽しみの一つ。

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