4年前に廃校し、市の方針で文化芸術、スポーツの活動拠点に生まれ変わる「旧若葉台西中学校」。改修の具体的な日程、計画等は決定していないが、6月5日に中区で開催された開港祭イベント「ザ ブラスクルーズ」の出演団体が練習に利用するなど、地域の枠を超えて跡地の一時活用が実現している。
開港祭に今回出演したのは、県内をはじめ東京や千葉、愛知などから集まった公募メンバー66人による「ザ ヨコハマ ウィンド シンフォニー」(=TYWS)。高校生から50代まで幅広い年代が参加しており、今年で6年目を迎える。
本番前日の6月4日には、リハーサルを兼ねて演奏曲を地域住民に披露した。メンバーの一人、細川瑞穂さんは「地域からの参加者も増え、少しずつ浸透していると思う」と手応えを話していた。
8月から開催される現代美術の国際展「ヨコハマトリエンナーレ2011」では、プログラムの一つ「空の芸術祭」のメーン会場になることが決まっている。旧若葉台西中学校を中心に、「空」をテーマにした作品を若葉台全体に展示するというもので、市外からも来場者を呼び込むのがねらいだ。地元では「まちの魅力を発信するよい機会になるのでは。高齢化が進むまちの活性化につながれば」と期待する声も聞かれる。
昨年は1年を通じて、市の事業「アートプロジェクト 空の教室」の会場になった。若葉台文化祭や各スポーツ団体の活動場所にもなっており、地元住民の利用頻度は高いようだ。
市の管轄局未定で足止め
旧西中を文化、スポーツの拠点にするためには、市の規定によりエレベーターの設置などハード面の整備が不可欠だが、現在まで市の管轄局は決まっていない。
活用方法や運営費用など具体的な検討が進んでいないため、地元からは「市の管轄が決まらない以上、今後の話し合いが進まないのではないか」と戸惑う声も。
施設を管理するNPO法人若葉台スポーツ・文化クラブの南宏市朗理事長は、「利用方針は廃校の1年後に決定しているが、進展はなかなか見られない。これ以上延ばさないためにも、行政と連携して進めていきたい」と話している。
旭区・瀬谷区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>