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旭区・瀬谷区 人物風土記

公開日:2016.06.16

6月で2周年を迎えたカフェ「ハートフル・ポート」の店主を務める
五味 真紀さん
南希望が丘在住 53歳

人が集う 心温まる港

 ○…2世帯住宅の1階を改装してオープンした”おうちカフェ”。6月8日で2周年を迎えた。訪れる人はにこやかにお茶やランチを楽しみ、ゆっくりとした時間を過ごす。「ハートフル・ポート」という名のとおり、いろんな人が集う心温まる港になっているようだ。「来てくれる皆さんがこの場をつくってくれている。場所を開いたことで、地域の方が集まってくれた」とうれしそうに話す。

 ○…「気軽に立ち寄れる場をつくりたい」―。そんな思いから始まったカフェ。今では常連も増え、フェイスブックやブログに毎回コメントを残してくれるファンもできた。「ご近所の方々が大切に思ってくれている」。客との関係は近く、コミュニケーションをとることも多い。そのおかげで客からコンサートなどのイベントを提案され、開催することも増えた。「この地域にはいろんな才能を持った方がいる。皆さんに、この場を使ってもらいたい」と笑顔を見せる。

 ○…カフェを開いた一番のきっかけは、4年前に亡くなった義母の存在。介護生活のため、義母も自分も外出する機会は減っていった。義母の死後、ぽっかりとあいた時間に改めて自分のやりたいことを考えた。「近くに人と交流できる場所があれば」。地域の交流拠点となるような、カフェの運営を決意。未知の世界だったが、主婦仲間と協力して、一からつくりあげた。現在のカフェスペースは義母が生活していた場。「地域の方に開かれて、主人も喜んでくれているんです」

 ○…絵本の翻訳の仕事をしていたこともあり、店内には本が約500冊並ぶ。「本があるカフェ」も初めから構想していたこと。「読み聞かせは、声と思いを子どもに伝えられる」と話す。自分の思いをのせたカフェが、街の新たなコミュニティとなった。次はそれを広めるステージに。「いろんなところにできるといい。やりたい人を応援したい」と目を輝かせた。

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