旭区・瀬谷区 文化
公開日:2024.03.28
中田作品を歌い継ぐ
女声合唱団「みずばしょう」
女声合唱団「みずばしょう」は、中田喜直夫人の幸子さん(87)の指導を受け、中田作品を中心に歌い続けている。
「みずばしょう」は、2000年2月から横浜市旭区民文化センターサンハートの開館10周年記念事業の一環として行われたワークショップ「中田喜直 金子みすゞを歌う」で結成した合唱団が前身。400人の応募から40人ほどが団員として選ばれた。
同WSでは8月のコンサートに向けて練習。喜直との共演も決まっていた。創設時の団員で現団長の加藤裕子さんは、喜直について「雲の上の存在だったが、最初の練習に来てくれ、ピアノの伴奏に感動したことを覚えている。団員に対しても気さくに振舞っていた」と振り返る。しかし、喜直は5月3日に直腸ガンのため亡くなり、共演は叶わなかった。
同コンサートをもって合唱団は解散したが、当時の団員たちが「中田作品を歌い続けたい」という思いで幸子さんに指導を依頼し、9月に「みずばしょう」を結成。以来、23年以上歌い続けてきた。
現在は25人が在籍。37歳から87歳まで幅広い年齢の団員が週1回の練習に励んでいる。後藤節子さん(87)は「ずっと同じ気持ちで楽しく練習している」と述べた。
3月15日の練習では、「おやすみなさい」や「むこうのきしへ」などの中田作品を練習。幸子さんは「柔らかい発音を意識して」「もっと顎を緩めて」などのアドバイスを送った。
団員で鶴ヶ峰在住の服部恭子さんは「新しい合唱曲も増えているが、童謡を次の世代に歌い継いでいきたい」と話した。
「みずばしょう」は、喜直の生誕100年記念単独コンサートを、幸子さんの誕生日である7月7日(日)に西区の横浜みなとみらいホールで開催予定。今後も名曲のハーモニーを響かせ続ける。
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