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戸塚区・泉区 社会

公開日:2025.07.10

変わるまち・戸塚【3】
戸塚駅東側の角に新・飲食複合ビル

戸塚区のシンボル的存在だった「大踏切」の閉鎖から、今年で10年。まちに大きな変化をもたらしたこの出来事を起点に、変わっていった戸塚駅周辺の姿と、変わらない人々の想いに迫ります。

 戸塚駅東側の交差点角にこのほど、「トツカド」がオープンした。飲食店を中心に美容院などが入る複合ビルで、地域の注目を集めている。

 建設企画は「戸塚駅前に飲食を通して、新たなにぎわいをつくりたい」という、建設地のオーナーの思いから始まった。そんな声に設計・建築で応えた島田浩由さん、外観・ロゴデザインで形にした山本健二さんに話を聞いた。

   ♢     ♢

 6階建てのビルには、飲食を中心に複数のテナントが入り7月から順次開店。最上階は屋上庭園付きのレンタルスペースで、「夏はここでバーベキューも」と島田さん。

 各テナントはもちろん、「外観やデザイン含めて、ビルそのものがメイン」と山本さん。戸塚駅東口入口の交差点の一画に建ったことで「渋谷の109みたいに、『ああ、トツカドの交差点ね』と言えるくらい町の一部になってほしい」と笑顔で話す。

 「足が向くのはいつもカド」――。山本さん考案のキャッチコピーには、同所が地域の人の新たな目的地になってほしいという願いも込められている。

 戸塚の「戸」がモチーフのロゴにも、開かれた扉の先に新たな食体験や食事を通した出会いが待っている、そんなイメージを表現した。ビルの正面に設置され、昼は水色とオレンジが明るい目印、夜になると明かりが灯ってまた違った雰囲気を見せる。

 山本さんは「帰ってきて寝るだけの戸塚ではもったいない。『今日、トツカド行こうよ』と気軽に誘える。そんな風になれば」と思いを語る。

未来のにぎわい発信地に

 同所が飲食にこだわる理由について、島田さんは「個人店を持ちたい、飲食店を始めたいと思っている方にはぜひ、この場所で挑戦してほしいから」と話す。

 近年は大手飲食店チェーンの拡大が目立つ一方で、トツカドは夢を抱く若者や地域とのつながりを大切にする店舗を応援する役目も担う。「トツカドも今がスタート地点。ここから半年、1年後……。どうなっていくか見守っていきたい」と島田さん。

 戸塚駅の東側にはかつて、大踏切を境にして、人が滞留する時間と交差する一定の動きがあった。島田さんは、長い歴史のある戸塚とそこに住まう人々を、再び活性化させるために「トツカドが東側に新たな動きや交流を生み出す拠点に育ってくれたら」と願いを込める。

 10年後、戸塚のまちの歴史を振り返った時に「戸塚がにぎわってるのは『トツカドがきっかけ』なんて会話ができたらうれしいですよね」と島田さんは語り、山本さんも笑顔でうなずいた。

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