金沢区・磯子区版 掲載号:2012年4月19日号
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第21代櫻間家当主で、5月6日の称名寺薪能で能「土蜘」を演じる 櫻間(さくらま)右陣(うじん)さん 東京都在住 50歳

当主の重責 「当たり前」

 ○…1998年から毎年開かれてきた称名寺薪能。その舞台に15年間、欠かすことなく出演している。「称名寺は能の『六浦』の舞台。ロケーションの美しいこの地で演じられるのは意義深く嬉しいこと」と穏やかに語る。薪能をきっかけに、六浦セミナーや親子能講座、小・中学校での出前授業など、区内で能を教える機会も増えた。「地域ボランティアの力添えがあってこそ。これからも、日本の伝統芸能を伝えるための協力は惜しまない」と言葉に力を込める。

 ○…人間国宝・櫻間道雄氏の孫として生まれ、4歳で初舞台を踏んだ。個人の自由がなく、掃除と雑用ばかりの修行時代。「なんで掃除ばっかり」と思う日もあったと振り返る。「でも雑巾がけや荷物持ちのおかげで、型を決めるために必要な筋肉がついた。ある日、このためにやっていたのかと気付きました」。理由を教えずに「気付き」をうながした師や先輩ら。「おかげでうまくなれた」と感謝の念を口にする。

 ○…「自分から『能』をとったら『能なし』になっちゃう」と冗談めかして笑うが、六浦セミナーの生徒たちは「先生は器用で何でもできる」と尊敬のまなざしを向ける。特に料理に関しては、「食べたことがあれば、たいていのものは作れる」というほどの腕前。海外公演も多い中、釜を持参して現地で米を炊くこともあるという。「最近は体調管理に気を使っているので、和食が中心」と舞台への活力を培う「食」へのこだわりを語る。

 ○…第21代櫻間家当主を務める重責にも「能の家に生まれたのだから、当たり前。能は生活の一部」と事もなげにいう。「年をとらないと出来ない演目がある。これからは、そういう曲にどんどん挑戦したい」と前進を止めない。「当主として、後進を育て、全体のレベルの底上げも図っていかないと」と語る凛とした表情の下に、貪欲なまでの能にかける情熱がのぞいた。
 

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