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闘病生活を乗り越え、金沢小学校の臨時講師として教壇に戻ってきた教育評論家の 阿部 進さん 釜利谷南在住 83歳

公開:2013年8月8日

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死ぬまで教育一筋

 ○…5年前に事故で左目の光を失った。心臓の病気、胃がんと立て続けに内臓を患い、さらに右肩と右足を相次いで負傷するなど満身創痍の状況に苦しんだ。それでも自身を支えたのは「教壇にもう一度立ちたい」という教育への情熱。5年間の闘病を乗り越え、今年6月から2か月間、金沢小学校の臨時教師として、教育現場に復帰した。

 ○…20歳で教師となり15年間、県内の小学校で教鞭を執った。学校だけではなく、放課後も積極的に児童に混ざり、一緒に遊んだほどの「子ども好き」。学校の内外を問わず子どもと触れ合う中で「戦前と戦後では子どもの気質が違う」ことに気が付いた。発見を元に2冊の本を書き上げると、それぞれ20万部を超えるベストセラーに、著書で示した「現代っ子」という言葉は流行語となった。教師を辞職し独立後は、「カバゴン先生」という愛称でラジオやテレビ番組などひっぱりだこに。日本中の小学校で年間30から50の出前授業を行う「名物先生」だった。

 ○…「元々、教師になる気はさらさらなかった」という。大学受験に失敗し、ぶらぶらしていた時に高校の先生から「小学校で勤めないか」と提案された。産休する教諭の代理でひと月の契約。とはいえ教えられる教科はない。人形劇をして児童を喜ばせることしかできなかった。しかし素直な子どもの反応が新鮮で、「教育の現場」にどんどん惹きこまれていったという。「大学で教育のセオリーを学んでこなかったからこそ、子どもと純粋に向き合えた」と語る。

 ○…汗をかいた児童に塩を与え、おいしさを体感してもらい「体の要求」を伝える。1円玉を1万枚用意して金額の重さを体験させる。今でも独自の教育方法を生み出し、実践し続けている。「まだまだ伝えたいことがたくさんある。あの世にひとりで持って行ってはもったいないよ」。まぎれもない「一生現役」の姿がここにある。

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