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公開日:2017.07.20

京急サニーマート
可動式授乳室を設置
ベンチャー企業と試験導入

  • サニーマートに設置されたmamaro

 京急電鉄株式会社(本社/東京都港区)は、グループの商業施設「京急サニーマート」(金沢区泥亀)に可動式授乳室を7月1日から設置した。既存の施設に設置型の個室を設けることで、全国的に課題となっている「授乳スペース」を確保するのが狙い。1年間試験的に設置する。

 今回サニーマート内に設置されたのは、市内ベンチャー企業Trim(トリム)株式会社(横浜市中区)が開発した設置型ナーシングルーム「mamaro」。授乳や離乳食、おむつ交換など乳幼児をケアする個室。幅180cm、高さ2m、奥行き90cmで室内には可動式ソファ、テーブルなどが整備されており、どこでも手軽に設置できるのが特徴だ。識別センサーで体温により大人と子どもを見分け人数を把握することが可能で、不正利用などが起こった場合はモニターで注意喚起するなど安全面にも配慮している。

 育児関連サービスを提供するTrimの長谷川裕介代表によると、おむつ交換台は近年、普及傾向にあるが、授乳スペースは足りていないのが現状だ。その理由に、既存の施設では一から設置するとコスト面での負担が大きいことと、場所の問題があげられる。こうした課題を解消しながらナーシングルームを増やしたいとTrimではmamaroを開発した。「授乳中の子どもを持つお母さんは、授乳場所を探してから外出するケースが多い。もっと気軽に出かけられるようなサポートができれば」と長谷川代表は話す。

街の魅力高める

 京急電鉄は、子育て世代に向けた沿線の魅力を高める事業を進めている。昨年、横浜市経済局が主催した企業のマッチングを促進する「横浜市ベンチャーピッチ」をきっかけにTrimのmamaroを導入。金沢区役所の向かいに位置し、子育て世代の利用が見込めることからサニーマートでの試験導入を決めた。7月1、2日の2日間では47人が利用し「予想以上に多い数字。認知されればもっと多くの人に使ってもらえる」と長谷川代表。金沢区在住の1歳の子を持つ母親からは「サニーマートにはよく来るが授乳場所に困っていた。これから安心して来られる」との声が聞かれた。

 京急電鉄では、1年間試験的に設置し今後の展開を検討するとしている。

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