横プリ跡地 新たな“街”がオープン 人口増 2,500人超
横浜プリンスホテル跡地に2月26日、大規模複合マンション「Brillia(ブリリア)City(シティ)横浜磯子」が完成した。入居が完了すると、約2500人以上の人口増加が見込まれる。今後、居住者と周辺住民らによる敷地内施設の共同利用などを通じて、新たな地域コミュニティの形成をめざす。
同マンションが建設された土地は、もとは海を臨む雄大な丘で、旧皇族・東伏見宮邦英伯爵が別邸(現在の「貴賓館」)を構えていた。1953年に西武グループがその別邸を買い取り「横浜プリンスホテル」を開業。06年の閉館まで、磯子のランドマークとして地域に親しまれてきた。
マンションの開発は、東京建物(株)、東京急行電鉄(株)、オリックス不動産(株)、日本土地建物販売(株)、伊藤忠都市開発(株)の5社が計画。その際、風致地区として指定されている自然環境や、市認定歴史的建造物である「貴賓館」を守り、地域で受け継いでいくことが重視された。
コミュニティ形成めざす
総戸数は1230戸となっており、大規模な世帯増加が予測されることから、区では2500人以上の人口増を見込んでいる。
マンションでは、居住者と周辺住民などの交流を通じた新たな地域コミュニティの形成を図ろうと、管理組合の下に「磯子タウンマネジメント倶楽部」を設置。この組織は、居住者だけでなく周辺住民が敷地内の共用施設を利用する際、窓口の役割を果たす。
また、磯子駅入口交差点から、60mほどの高さにあるマンション施設内まで移動できる住民用エレベーターも新たに設置された。その定期利用券の地元住民向け販売なども行う。
そのほか4月からは、地域住民らが参加できるカルチャースクールやサークル活動、地産地消に力を入れた朝市などのイベント開催も予定されており、その企画運営も担う。
貴賓館は和食料理店に
貴賓館を中心としたエリアには商業施設を建設。貴賓館には建物をそのまま活かした創作和食レストラン「中村孝明 貴賓館」が2月28日からオープンした。
25日には報道向けに内覧会が行われ、中村氏は「料理人としての集大成の店。地域に密着したレストランにしたい」と意気込みを語った。
オープン当日、館内は地域住民などで賑わいを見せた。来店した女性は「貴賓館にはマンション建設前の一般公開日にも訪れた。近くに住んでいるので、今日来てみようと思った」と嬉しそうに話していた。
そのほか、商業施設エリアには、スーパーマーケットや個別指導塾、病院などの店舗が3月1日以降順次オープンする。
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