根岸森林公園で11月26日、同園の花見スポット・桜山の再整備について説明会と現地見学が行われた。桜山の桜は老朽化による倒木が懸念されており、市環境創造局は、新たな桜山の整備など、来春以降本格的な整備を進めていきたいとしている。
公園を管理する市環境創造局南部公園緑地事務所によると、2009年頃から台風による桜の倒木が報告されており、14年には健全と思われていた桜2本が夜に突然倒れたという。
倒木はナラタケモドキやベッコウタケといった、木の根元などに生える腐朽菌による根腐れや幹腐れが原因と考えられている。
特に花見スポットの桜山は、桜の密植・過湿・踏圧により生育環境が悪いとされている。倒木による人的被害の可能性、景観劣化という課題に対処するため、同事務所は16年6月から8月に桜山の診断を実施。その結果、217本のうち、167本が観察・処置・撤去などの対策が必要と診断され、桜山更新計画を策定する運びとなった。
当日は同事務所および根岸森林公園のスタッフ、応募で参加した地域住民らが集まり、更新計画の説明、樹木医立ち会いの現地見学が行われた。説明会に参加した70代の女性は「公園の近くに住んでいて、毎年桜を楽しみにしている。なぜ桜を伐採しているのか、納得できた」と話した。
植栽工事は17年4月から8月にかけ行う予定。現在の桜山は「景観優先エリア」「安全優先エリア」「ハンブルグのサクラの女王エリア」の3つに分けられ、それぞれ景観維持、芝生広場への転換等が予定されている。また、梅林近くの斜面に新たな桜の見所が設けられ、その他早咲きの桜で来園者を迎える「出迎えのサクラ」、歩道を20種ほどの桜で彩る「十色のサクラ」など、園内各所に花見を楽しめるエリアが設けられる。計画は27年までに完了する予定だ。
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