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港南区・栄区 人物風土記

公開日:2014.09.04

港南区薬剤師会の会長に就任した
辻 暁子(あきこ)さん
日野南在住

薬局から地域へ動き出す

 ○…約15年間の副会長職を経て、今年6月に会長に就任。「本当は若手になってほしかったけれど、もう少し育つまで」と笑う。港南区薬剤師会には77会員(薬局)が加盟。災害用備蓄医薬品管理や井戸水検査、学校での環境検査、薬物乱用防止キャンペーンなど地域に根差す活動が多い。同会では、今年5月に済生会横浜市南部病院と「南部病院・港南区薬薬連携連絡会」を設立。南部病院薬剤部と薬局との情報共有化に努めている。

 〇…高齢化の現代、高齢者の「薬の大量飲み忘れ」は珍しくない。薬剤師の在宅訪問が介護・医療保険の適用となって以来、自身も早々に取り組み、昼夜忙しく動き回る。「高齢になると、飲まなくてはいけない大事な薬もある」。自分からは動きにくい高齢者に対し、多種類の薬の管理や作用の説明など薬剤師が果たす役割は大きい。「在宅訪問が必要な時代。薬剤師会でも今後、全会員で受け入れられるようにしていきたい。やる気ときっかけさえあれば」。薬剤師だからこそできる仕事を求め、薬局から地域へ自ら飛び出す。

 〇…横浜市内出身。学生時代から物理や化学が好きだった。大学卒業後は病院や調剤薬局に勤務し、結婚して日野南へ。38年前、双子の娘の出産から半年後に「ツジ薬局」を開業した。「薬局の前に娘たちをベビーカーに乗せて仕事していた」と開業当初を懐かしそうに振り返る。ある時は骨折して動くのが辛いにも関わらず、薬局に立ち続けたことも。「患者さんから『元気になった』って言われると嬉しい」。明るい性格と、バイタリティ溢れる精神で仕事にまい進してきた。

 〇…幼いころ横浜港に客船が停泊すると、父親に連れられてよく見に行った。そんな思い出からか今も「休みが取れたら、船で地中海に行きたい」と船旅に憧れる。「仕事はいつまで続けられるかな。健康が許す限り―」。夢が叶うのは、もう少し先になりそうだ。

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