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港南区・栄区 人物風土記

公開日:2025.11.27

55周年を迎えた民謡団体「民謡直真紗会」会主の
原田 直真紗(なおまさ)さん(本名:阿部政子)
元大橋在住 76歳

夢中になると止まらない

 ○…栄区内を中心に民謡を披露する「民謡直真紗会」の創立者で会主。40人ほどの会員とともに、日々稽古に励んでいる。会で歌と三味線を教えるほか、区内で三味線教室の講師を務めるなど、民謡の普及に長年注力してきた。55周年を迎えた自らの名前を冠とした会について「お弟子さんたちとここまで継続できて本当に良かった」と喜びの気持ちを語る。

 ○…民謡に親しんでいた亡き母の影響で現在の道へ。「幼い頃からピアノに触れていだが、家の中に響く三味線に強く惹かれた」。18歳から本格的に習い始め、母の講師でもあり、全国で公演を行う人気民謡歌手の原田直之氏に師事。「夢中になったら止まらない」と自身を評すように、ピアノを極めるために進学した音大を中退し、1日の大半を稽古場で過ごす。その後、瞬く間に技術が向上。師匠の公演で伴奏などを務めたり、日本各地で教室を開いたり、活躍の場を広げた。

 ○…性別から年齢まで幅広い人が所属する直真会。「会員と積極的にプライベートで交流を持たない」ルールを自身に課している。「全員に平等に接したいから」と会主としての心がけを明かした。「だから休日は通院先で知り合った人やご近所さんと、ご飯を食べたりして息抜きをしている」と交友関係は広い。

 ○…民謡の魅力を「追及し続けられるところ。今も夢中で勉強している」。しかし、今後の目標を「技術の継承」というように次世代へ目を向ける。「息子は民謡に興味を示してくれなかった」と笑うが、会には三味線の親子教室をきっかけに入会して長く活動している人も。「私の師が技術を授けてくれたように、私も若い人にタスキをつなげたい」。民謡文化を後世に残すため、普及・継承に力を入れる。

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