港南区・栄区 人物風土記
公開日:2023.12.14
障害者支援の多機能型事業所「ジャンプ」で施設長を務める
森山 茂樹さん
港南区日野中央在勤 42歳
手助け少なく目指す自立
○…企業との連携による部品組み立てや衣服の仕分けなど、知的障害者の就労支援を行う多機能型事業所「ジャンプ」。その施設長を務め、パン製造・販売分野において、中心的な役割を担う。「昔は『障害者が作ったものだから』と買ってくれる人が多かったが、今は『誰が作っていようがおいしいから買う』という時代。だからこそ、質の高いものをつくりたい」とあくまでパンの味にこだわる。
○…新潟県出身。高校の行事で視覚や聴覚に障害のある人と共に登山をしたことが障害者支援への原体験だ。「介助者はいたが、共に登ることができた。手助けすることで、障害者の可能性を広げられる」と鮮明に記憶する。卒業後、福祉の専門学校へ。その後、旭区や川崎市の法人で20年に渡り従事してきた。
○…「良かれと思ってやったことが裏目に出る仕事」と難しさを語る。施設の利用者を手伝おうとして「そのくらいできる」と怒られたこともある。「ショックを受けるけどすぐ忘れます」。趣味と語る飲酒で気分転換を図っている。また、上司の助言などもあり今では「自分でやれることまで手伝ってしまうのは、その人の生活を奪う」と考えるように。「『全てを支援しなくてもよいところ』がある意味で面白さ。一人暮らしができるレベルの自立を目指す」
○…将来的には「パン事業の独立を」と意気込む。そこには経済的な成功とは別に「多くの機会を施設利用者に提供したい」との思いがある。「パン販売で県庁に行った際、施設利用者が『緊張した』と充実感のある表情で話していた。知的障害者はそうした場に赴くことが少ないので、刺激になる」。そのために、新たな販売先の確保や、製造量の拡大等を推し進めていく方針だ。
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