「すごい魚が獲れたから見に来たら」。ある日、編集室に寄せられた電話。電話の主は、横浜市漁業協同組合本牧支所の山岡庄吾さんだ。早速現場に向かうと、そこには大人の背丈ほどの巨大魚が(=写真)。
この魚が獲れたのは1月11日。本牧沖の東京湾では現在、底引き網によるタチウオ漁が最盛期で、この日も好調な漁獲だった。ところが、その網のなかに見たことのない珍しい魚の姿があった。体長160cmにもなるこの大物の正体は「イシナギ」というスズキ目の魚。当初はベテラン漁師でも種類が分からず「おそらく本牧では初めて獲れたのでは」と山岡さんは話す。
普段は水深数百メートルの深海に生息しているが、産卵期になると浅瀬に現れるという。身は鍋などにすると美味といい、その日のうちに市場に出荷され市内の寿司店が買い取った。
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