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中区・西区・南区 文化

公開日:2015.09.25

東小校庭から謎の構造物
明治建造の水道設備か

  • 構造物の行き止まり地点=東小提供

 東小学校=西区東ケ丘=の校庭で夏休み中の8月4日、トイレの下水管工事のため業者がユンボで穴を掘っていたところ、レンガ造りの構造物が発見された。



 市教育委員会生涯学習文化財課などが調査に訪れたが、何のために作られたものなのか、まだはっきりしたことは分かっていない。



日ノ出湧水と直結



 同構造物は地下3mほどの深さの横に伸びるトンネル状の通路があり、途中で曲がったところでさらに3mほど階段で下がっていた。



 行き止まりにはバルブのついた鉄製管があり、地下水のたまった水が流れていた。この鉄製管を塞いだところ、大岡川沿いにある日ノ出湧水が止まったという。日ノ出湧水の看板には、『この湧水も野毛山が水源と考えられ、起源等は明らかではありませんが、これまで確認されたかぎりでは、東小学校の脇から現在地まで、地中に埋設された鋳鉄管を通じて導かれています』と書かれている。



 市教委生涯学習文化財課の担当者は「鉄製管が普及してきたのが1897(明治30)年頃というのと、レンガ造りということから、おそらく明治時代に造られた水道関係のものではないか」と推測。現地調査は終えており、現在は土のうの上にアスファルトなどを敷いて入口を塞ぎ元の状態で埋蔵保存され、校庭は通常通り使用できる。同課では関連する文献などがないか引き続き調査をしているという。



 重田英明校長(52)は「校庭の地下と街がつながっていた。地域の方に支えられて学校運営をしてきた本校らしい。110周年を迎える年にこういったものが出てくるというのは不思議な巡り合わせ」と話していた。

 

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