中区・西区・南区 社会
公開日:2025.11.20
秋の叙勲が発表
中・西・南区から10人
内閣府は11月3日、秋の叙勲の受章者を発表した。中区・西区・南区からは10人が選ばれた。受章者は以下(順不同・敬称略)。
▽旭日双光章=渡邊俊郎(70・西区・日本ビルヂング協会連合会理事)▽瑞宝中綬章=井堀利宏(73・中区・東京大学名誉教授)▽瑞宝小綬章=高橋陽一(72・南区・元海上自衛隊幹部学校教育部長)、中園康也(72・南区・元南関東防衛局調達部長)▽瑞宝双光章=朝日正俊(78・中区・元国立病院機構栃木病院事務部長)、澤木進(71・中区・元関東地方整備局港湾空港部事業計画官)、高橋貢(72・西区・元公立高等学校長)、長井晶子(79・南区・乳児院「久良岐乳児院」院長)▽瑞宝単光章=上川輝夫(56・中区・小林工務店職長)、武田容子(76・西区・民生・児童委員、神奈川県更生保護女性連盟会長)
地域の繋がり醸成武田容子さん(76)
西区民生委員・児童委員を11期33年、同委員協議会の会長を15年にわたり務めてきた。75歳を超え今年12月をもって退任する。「『長くやれば勲章もらえるから頑張れよ』と委員に推薦されてから、あっという間。ほっとしたと同時に、寂しさもある」と話す。西区は同委員19人中、10人が変わる潮目の年。武田さんの娘も12月から同委員となる。「地域の人を知ることを大事にし、見守ってほしい」とエールを送る。
また、2000年から更生保護女性会に携わるように。20年からは、神奈川県更生保護女性連盟の会長として、更生保護活動のさらなる推進にも尽力してきた。「どちらの活動も根本は変わらない。人に恵まれて両輪でやれてこれた」と話す。
今年6月から第5地区社会福祉協議会の会長を務める。「それぞれの団体の後方支援に力をいれていきたい」と新たな役割に意欲を燃やす。
子どもの"変身"見守る長井晶子さん(79)
1971年の久良岐乳児院=南区中里=の設立当初から運営に携わり、1989年から院長を務める。また、全国乳児福祉協議会の会長を10年間務めるなど、子どもの権利擁護のため尽力してきた。叙勲は初代院長だった母に次いで2代連続。「家庭で育てられないお子さんを預かることは、とても責任が重いが、子どもたちが思いもかけない変身を遂げていく姿に、日々パワーをもらっている」と笑顔を見せる。「他の仕事はやりたくない」と断言するほど、大好きな仕事だ。今も子どもと一緒に芋掘りに行くなど、現場に関わる。
生後5日から未就学の乳幼児が過ごす同乳児院は、計1103人の子どもを見守ってきた。「大変だったことはたくさんあったけど、それよりも喜びの方が多かった」と振り返る。
今後を問うと「お返しするしかないでしょう」と即答。法人の持つそれぞれの専門性を生かし、居場所や繋がりづくりを支援していく。
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