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中区・西区・南区 社会

公開日:2025.11.27

街かどで
サステナブルな社会へ
高校生が食品リサイクルに挑戦

  • 協力店から野菜くずを受け取る高校生(左から有島さん、工藤さん、金さん)とそれを材料に作った肥料

  • 乾燥させたコーヒーかすを練り込み、1つずつ手作りしているアロマキャンドル。火をともすとコーヒーやバニラ、ヘーゼルナッツなどの甘い香りが漂う

 地球環境に配慮したサステナブルな地域社会の実現を目指して―。中区の横浜インターナショナルスクールに通う高校生たちが、地域の飲食店やカフェから調理過程で出る食品廃棄物を回収し、肥料やキャンドルを作る活動に取り組んでいる。

学生チームを発足

 活動の中心人物は金 燦序(キム チャンソ)さん(18)と、同じ学年の友人、工藤・アレックス・龍さん(17)。きっかけは、学校食堂で見かけた食べ残しなどの大量の食品廃棄物。「ちょうど授業でサステナビリティについて学んでいた時で、自分たちは地球に何ができるだろうと考えた」と金さん。工藤さんに声をかけ、2023年に「GreenBite(グリーンバイト)」と名付けた学生チームを共同で創立。昨年2月から食品廃棄物の削減だけでなく、人々の意識改革や実用的な解決策を目指すプロジェクトを本格始動した。

地域にアプローチ

 プロジェクトを進める中、保土ケ谷区内の農家に突撃取材を行ったことも。高騰する肥料などの課題を知り、地域の飲食店から出た野菜くずから肥料を手作りする取組につながった。金さんは「スケールは小さいかもしれないけれど、地球環境のために一石を投じられれば」と、ホームページを通じて情報を発信。工藤さんは、真夏の生ごみ回収は過酷だったと振り返りつつ「農家の方に肥料をプレゼントしたら喜んでもらえて嬉しかった」と笑顔を見せる。

 協力飲食店の一つ「たん菜房」=中区福富町=の朴 貞花(パク チョンファ)さんは「若い人たちが頑張っているのが素晴らしい」と応援。今年5月からは活動に賛同する元町のカフェ数店舗のコーヒーかすを集め、アロマキャンドルに活用する取組も始めている。

 後輩たちにも声をかけ、現在のメンバーは10人ほど。「自分たちが卒業した後も続けてほしい」と2人。託された有島宏隆さん(16)は「地域と一緒に取組み、活動の輪をもっと広げていきたい」と話した。同チームでは飲食店や団体、学校など一緒に活動を行う仲間を募るほか、店舗やイベントなどキャンドルの販売先も探している。問合せは、メールgreenbite02@gmail.com

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