区内・桜ケ丘の通称「学園通り」は朝の通学時間、許可を受けた車両以外は通行できない。だが先頃、この交通規制の廃止案が持ち上がった事から安全性を危惧する周辺校の保護者らが反対運動を実施。県警に嘆願書を提出し、同案は白紙に戻る運びとなった。
区のほぼ中心部を東西に走るこの市道は「学園通り」と呼ばれ、沿道には保土ケ谷幼稚園、桜台小、岩崎中、桜丘高が並ぶ。登下校時間には多くの児童らが通行する一方、道幅が狭く交通量も多いことから、地元でも「危険な通り」として認識されている。
現在学園通りでは、午前8時から9時までの間、路線バスと許可車両以外の車両を通行止めとする規制が敷かれている。しかし保土ケ谷署は昨年6月、これまでこの通りの往来の妨げとなっていた桜の木を伐採した事などを理由に、交通規制の廃止案を発表。今度はこれを不服とするPTAや自治会が中心となり、反対運動を展開した結果、保護者ら8900名の署名を集め、12月9日に県警に規制継続を求める嘆願書を提出した。
関係者によると、署名提出時に担当者から「規制廃止は白紙に戻す」との発表があったという。
各校のPTA会長らは「地域の方々の協力もあり、多くの署名が集められた。白紙に戻すという言葉をもらい、地域の声が聞き入れられたと安心した」と話していた。
通行求める声も
今回、白紙に戻される見通しとなった規制廃止の案は、学園通りを朝の通勤・通学時間に走行できない事が、区内各所の交通渋滞の遠因となっているとの声を受けてのもの。前出の樹木伐採などにより、規制が開始された昭和44年頃に比べると状況が改善している事に加え、この通りを幹線道路として恒常的に通行したいドライバーなどからは、規制の撤廃を求める声もあがっていた。
抜本対策、難しく
当面は、道路拡張などの工事も短期間では難しく、児童らの安全面から規制継続を要望する声と、規制の影響を懸念する声とが共存している状態が続く見込み。保土ケ谷警察署(園田福春署長)では「管内の交通安全を考慮し、対応を考えたい」としている。
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