「ハマのアメ横」と呼ばれる「洪福寺松原商店街」の賑わいを支え続ける 茂田井 幸弘さん 宮田町在住 60歳
「人に尽くす」という生き方
○…昨年の暮れも多くの買物客が訪れた区内の名所「洪福寺松原商店街」。その中でも、一際多くの人が押し寄せる鮮魚店の2代目として、地域の”商(あきな)い”を牽引する。先代から数えれば店は今年で62年目。半世紀以上にわたって、常に「消費者目線に立つ」という商売の原点ともいえる経営を実践。「自分が使いたいと思えるお店が理想。お客様のために尽くすことが自分の使命です」と、笑顔で話す。
○…宮田町在住。義務教育を終えた直後から「魚の世界」へ飛び込み、父である先代の想いと技術を継承した。「先代が他界したとき責任を感じました」という強い使命感と危機感を持ちながら、その後も改革を推進。様々な経験で培った魚の売り方、人としての心構えを近年、職場体験として店を訪れる、地元の中学生にも伝えているという。「これからを担う若い世代の目線で、お店・地域を盛上げていきたいですね」とニッコリ。こうした独自の経営理念と地域貢献が「経済の発展に寄与した」と認められ、2010年には県知事・県商工会議所連合会会頭から表彰されたという。
○…さらに一昨年の震災時には「どうすれば被災地の力になれるのか」を自問自答。買物客でごった返すことから「ハマのアメ横」と呼ばれる「洪福寺松原商店街」の知名度を活かし、各店舗で団結。旗振り役を買って出て義援金活動を行った。「人のために、世間全般にも目を向けていきたい」と、熱い眼差しで話す通り、自らの生き方、使命である「人に尽くす」という姿勢は、商売以外の場でも変わることはない。
○…「周りのお店やお客様に迷惑を掛けないよう、繁忙期には店の整備員を増員しています」とも。商店街を訪れる人々のことを考え、安全面への配慮も欠かさない。こうした柔らかい物腰、語りかけるような優しい口調は、人としてのサービス精神が滲み出る。「全てはお客様(=人)のため―」その愛情は誰よりも深い。
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