ボクシング日本S.フライ級・元王者で現在は日本プロボクシング協会・事務局長を務める 北澤 鈴春さん 上菅田町出身 42歳
挑み続ける不屈のファイター
○…自身が会長として、川崎市にボクシングジムを設立したのは弱冠22歳の時。ちょうど創立20周年となった昨年には、世界への登竜門と呼ばれる「全日本新人王決定戦」を制し、MVPを獲得した有望選手も生み出した。「自分の現役時と同階級の選手だから嬉しい。チャンピオンまで駆け上がってほしいね」と期待を膨らませる。
○…保土ケ谷高校2年の時、17歳でプロデビュー。中学時に所属したハンドボール部に入ろうとしたが「高校に部がなくて。格闘技が好きだから、たまたまボクシングを始めた」と笑う。プロ2戦目にKO負けを経験した翌日、高校の「期末テスト」が。顔が大きく腫れあがった”痛々しい状態”で試験に臨んだところ「先生が顔を見てびっくりして、テスト受けずに帰らされたよ」と、当時の苦いエピソードを笑い話に。
○…「倒すか倒されるか」のボクサーファイターとして真っ向勝負を挑み続け、後の世界王者・鬼塚勝也選手にも「負ける気はしなかった」と名勝負を繰り広げた。KO負けを喫すも、敗戦を糧に21歳で日本王座を獲得。「嬉しいというよりほっとしたかな」と現役時代「最良の日」を振り返るが、喜びも束の間、1カ月後「左目が何も見えなくなった」と、ボクサーにとって「不治の病」とされる「網膜剥離」に。世界王者の夢半ば、引退を余儀なくされるが「自分は1度死んだもの、という気持ちで。やっぱりボクシングが好きだから挑戦した」と、ジムを設立。多くのボクサーを育てあげてきた。
○…現在日本プロボクシング協会の事務局長を務め、大会の興行やマッチメイク等、多方面に携わる。「実際にパンチを当てることがない『エアボクシング』を広め、一般の方に気軽に楽しんでもらいたい」という今後の展望も。不屈の精神と競技への愛情で、人気低迷が騒がれるボクシング界の復活に「永遠のファイター」として挑み続ける。
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