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公開日:2021.08.12

ハチ被害、区が注意喚起
「巣を見つけたら相談を」

  • 移住間もないキイロスズメバチの巣【中村雅雄氏提供】

  • メール相談は下記二次元コードからも可能

 秋口にかけてスズメバチやアシナガバチなどの活動が活発になることから、区役所が注意を呼び掛けている。区福祉保健センターでは「例年よりも早い時期から相談が寄せられている。巣が見つかった場合にはまずは相談してもらいたい」と話している。



 かつては山林内での生息が中心だったため、登山やハイキング中にハチに刺されるケースが大半を占めていた。しかし近年では生息範囲を住宅街にも広げ、民家の軒下や屋根裏、庭先などに巣を作るケースが増え、日常生活の中でのハチとの遭遇確率が高まっている。アレルギー反応により、場合によっては死に至るケースもあり、注意が必要だ。



 スズメバチ研究の第一人者として知られる新桜ヶ丘に暮らす中村雅雄さんは「緑地が減少し、山にもいい営巣場所が少なく、雨風をしのげる人家などの方がハチにとっても暮らしやすい環境になっている。空き家など人の手が入りづらい箇所などに巣を作ることもある」という。



 近年、市内では生息が確認されていなかったモンスズメバチの営巣も確認された。キイロスズメバチ同様、強い攻撃性を示す種だ。



 また「今夏も新型コロナウイルスの影響から遠出せず、登山やハイキングに出かける人も多いと思う。安易にしげみに入ると枝に巣があったり、地中に巣が作られていることもあるので登山道を歩くようにしてほしい」と注意を呼びかける。



昨年は222件



 毎年、夏場になるとハチの巣の駆除に関する相談が区福祉保健センターに数多く寄せられる。昨年は222件の相談があった。今年も6月末までに46件の相談が寄せられている。例年よりも相談が寄せられる時期が1カ月ほど早いという。



 区役所では職員によるハチの巣の駆除は行っていないが、駆除の方法に関するアドバイスや駆除業者を紹介している。住宅街周辺で巣を作ることが多いのがスズメバチとアシナガバチ。巣の形状がそれぞれ異なり、見分けることができる。



 アシナガバチはスズメバチに比べ攻撃性が低い種類とされており、比較的簡単に自分で駆除できるケースもあるという。区役所のホームページ上で駆除方法や注意点などが紹介されている。



 一方、攻撃性の強い性格のスズメバチは巣が小さくても駆除は危険を伴うため、区担当は公益社団法人神奈川県ペストコントロール協会を紹介。専門の駆除業者への依頼を呼びかけている。



メールで相談



 また、保健福祉センターではメールでの相談も受け付けている。撮影した巣の写真を添付してho-nanihachi@city.yokohama.jpへ送信(本文に「〇〇町、1階軒下」など巣の場所を記載)。ハチの種類と駆除方法などが返信される。



 区担当者は「巣を見つけたら早めに対処することが大切。巣を見つけたら相談してほしい」と話している。問い合わせは同センター生活衛生課環境衛生係【電話】045・334・6363へ。

 

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