釜台町在住の尾方寿應(としまさ)さん(磯子警察署所属・26)が、4月29日に日本武道館(東京都)で開かれる「全日本柔道選手権大会」への初出場を決めた。予選を勝ち抜き、神奈川県内からは唯一の出場。大会を前に「一度は出てみたかった大会。1つでも多く勝ちたい」と意気込む。
同大会は1948年から続く柔道の日本一を決めるもの。年齢や体重など全て無差別のため、その年の最強の柔道家を決める大会と言われる。
身長は175cmで、柔道家としては決して大きくない尾方さん。階級制の大会では81キロ級に出場するが、無差別の今大会は予選から自身より大きな相手と多く対峙し、厳しい戦いも多かった。
それでもスピードを生かした組手と足技で勝負に挑み、3月に行われた関東予選の全国出場者決定戦では、120kg近い相手と対戦。序盤から積極的に攻め立てたことで、相手が指導を重ねて勝利。関東6位に入り、全国へ駒を進めた。
尾方さんは「昔から出たかった大会なので、一つ夢が叶った」と初出場を決めた喜びを語る。
県警の特練員
父親が元警察官で柔道経験者だった影響で6歳から柔道を始めた尾方さん。通った朝飛道場(神奈川区)は五輪メダリストの羽賀龍之介選手らを輩出し、尾方さんも小学校高学年の頃から日本一を目指して稽古に励んできた。常盤台小学校卒業後は、柔道名門校の東海大相模中・高、東海大学へ進学。インターハイ優勝をはじめ、全国大会でも結果を残してきた。
普段は神奈川県警の特練員として、県警察武道館(狩場町)で稽古を重ねる日々。大会を目前に控え、母校の東海大などで自分よりも大きな相手と出稽古にも励む。「大きな相手にパワーでは勝てない。スピードやタイミングを意識して、背負い投げなど担ぎ技で勝負していく」と尾方さん。まずは初戦突破を目指し、全力を尽くす。
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