くぬぎ台団地自治会(鈴木方規会長)の創立50周年記念誌が完成し、4月中旬に自治会員に配布された。同自治会では10周年以降、5年おきに記念誌を作成。旧住宅公団(現UR)との交渉の歴史など「住民総ぐるみのまちづくり」を体現した記録集となっている。
区内北西部に位置し、旭区と隣接するくぬぎ台団地。同自治会は団地入居開始の翌年、1972年に結成された。
記念誌が初めて発行されたのは、創立10周年の82年。それまでは自治会員名簿を作成していたが、記念誌では名簿に加えて各年度の行事や活動内容などを盛り込んだ。以来、5年おきに内容を更新して発行を続けており今回が9冊目。
当該年度の自治会役員が編集委員会となり、印刷・製本以外はすべて役員が作成している。巻末には協賛広告を募り、会員への配布費用を捻出している。
歴代の記念誌を振り返ると、近隣商店が集まって開催されていた木曜市のスタートや、阪神淡路大震災を受けての自主防災ハンドブック作成、コロナ禍で夏祭りの代替として初開催した花火大会など、社会の変化に合わせた自治会の取り組みが記録されている。
加えて特徴的なのが「家賃値上げ反対運動」をはじめとする、自治会と旧公団との交渉・要望の歴史が事細かく記録されている点だ。
特に83年の「内壁修繕費の公団負担」を巡る交渉は全国的な運動にまで発展。最終的に自治会側の要求が実現した。
当時から自治会長を務める鈴木方規さんは「住民総ぐるみで物事を進めていくのが街づくりの肝。住民主体の自治の歴史を残そうと、10周年から発行し続けてきた。公団との交渉の記録など、歴史的価値もあるのでは」と自負した。
|
<PR>
保土ケ谷区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>