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公開日:2023.10.12
川島町の主婦山口遥さん
パリ五輪へ大勝負
マラソンMGC、15日に号砲
川島町に暮らす主婦・山口遥さん(36)が10月15日(日)に開かれる2024年のパリ五輪出場権を懸けた「マラソングランドチャンピオンシップ」(MGC)に出場する。この大会の上位者が日の丸を胸に、パリ路を走ることになる。
実業団チームに所属しない市民ランナーが昨年8月に行われた「北海道マラソン」を2時間29分52秒で制しMGC出場権を獲得した。山口さんは市民ランナーとしては初となるMGC出場者となる。「調子が良いとは言えないが、多くの人に応援されていることを実感している。思い描いていた状態ではないけれど、ミラクルを起こしたい」。陸上人生の大一番ともいえる一戦を前にそう話す。
最強市民ランナー
幼少期「走ることが好きだった」という少女は西谷中学校に入学し陸上部に入部。長距離を専門とし県大会で入賞するなどした。県内有数の陸上強豪校に進み、大学でも競技を継続したものの、目立った成績は残せなかった。「楽しみながらも、本気で競技と向き合いたい」と、大学卒業後もクラブチームに所属し市民ランナーとして第一線で競技者として生活を続けている。
23歳で初めてフルマラソンに初めて挑戦。その9年後、32歳の時に出場した大阪国際女子マラソンで日本人2位となる2時間26分35秒でゴールテープを切ると、「最強市民ランナー」と呼ばれるようになった。
「焦り」と「不安」
北海道マラソン後、順調にトレーニングを積み重ねることができず苦しんだ。「焦り」と「不安」に襲われる1年だったが、「いまの自分」と向き合いながら陸上競技人生を賭けた大勝負へ向け準備を進めてきた。
壮大な夢 胸に
一昨年の夏、東京2020パラリンピック競技大会陸上女子マラソンに選手を伴走するガイドランナーとして出場。サポート役だが、初めて日本代表のユニフォームを着てレースを走り、「自分も日の丸を付けて」という思いが最強市民ランナーの心に宿った。
MGC出場が決まった昨夏、胸に抱いた夢がある。「パラリンピックのガイドランナーも務めたい」。24年の夏、パリ路を2度走るという壮大な夢を胸に、スタートラインに立つ。
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