県立商工高校は、同校の文化祭・商工祭「SHOKO Fes」にキャッシュレス決済を初めて導入する。同校は、学生による現金管理が不要になる点や高校生のうちからキャッシュレスの仕組みなどの理解を深めることができるといったのメリットを上げる。
今年の商工祭は同校(今井町743)で10月26日(土)(午前10時から午後3時30分まで)と27日(日)(午前9時30分から午後2時30分まで)に行われる。
神奈川県は2022年3月、楽天グループ株式会社と「連携と協力に関する包括協定」を締結。協定書には県立高校で、楽天市場など70を超えるサービスを展開する楽天のマーケティングノウハウを活かした授業を実施することが盛り込まれており、今年度同校の総合ビジネス科流通系クラスで商品開発に関する授業が行われている。
同校の加藤世紀教諭によると、楽天グループによる授業がきっかけで文化祭でのキャッシュレス化の提案があり、導入を決めたという。現金を取り扱わないことについて、「物品や飲食物を販売する際の決済処理のスムーズ化」「現金管理が不要で盗難や紛失の心配がない」などのメリットを上げる。
18日にはキャッシュレス端末に関する説明会が行われ、端末を使用する予定の約30団体が参加した。説明会では楽天グループ・楽天ペイメントの社員が、端末ではアプリやクレジットカードや交通系ICでも決済が可能なことや、カードの読取方法などを説明。生徒らは実際に使用する端末「楽天ペイターミナル」を手にし、売上金の確認や売上金額を誤った際の取り消し方法を学んだ。
焼き鳥の販売を予定している3年8組の松下温(あた)さんは「返却時の取り消し方法が少し難しそうだったので気を付けたい」と話した。
また、野菜を販売する同校同窓会(雄飛会)の小澤芳明会長は「間違いのないよう慎重に端末を操作しようと思う。今回のキャッシュレス化は生徒たちにとって貴重な体験になると思う」と述べた。恒例となっている肉団子汁を中心に販売する同校PTAの千葉恵美会長は「今後は完全キャッシュレス化が主流になってくるのではないか。とにかく来場者の皆さんに楽しんでもらえたらうれしい」とした。
また、事前予約中学生限定クーポンを配付する。詳細は同校HPで確認を。問い合わせは同校【電話】045・353・0591へ。
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