第4回「わが町 かながわ とっておき」写真コンテストで、作品が最優秀賞に選ばれた 田中 敏夫さん 片倉在住 69歳
その一瞬に魅せられて
○…仕事を終えて反町公園へ。雲一つない青空の下、「晩秋の反町公園」をカメラに収めた。大きな木の影の先には、燃えるような紅葉とそこに訪れた人たち。ダイナミックに鮮やかな秋を写し出した作品は、最優秀賞に選ばれた。「神奈川区に住んでいる以上、一度はトップを獲ってみたかった」とにっこり。いい写真が撮れずに諦めかけた瞬間の出会いが、一生の思い出となった。
○…山梨県甲府市に生まれ、小さい頃は冬の畑を凍らせた自然のスケートリンクでよく遊んだ。その腕前は「神奈川スケートリンクで滑っていたら、声をかけられ強化合宿に誘われた」というほど。「趣味の範囲」と言いつつ、ひそかにスピードスケートの国体選手を目指していた。23歳の時、友人からもらったカメラで撮った写真を、さっそくコンテストに応募。なんと入賞してしまった。そこから様々な写真コンテスト挑戦の毎日が始まった。
○…特に記憶に残るのはペットコンテスト。近所で寝巻の子ども2人と、その隣でバタバタと羽ばたくニワトリを激写した。入賞したのは嬉しかったのだが「副賞でニワトリのエサ1年分をもらってしまった」と困ったように笑う。その他にも、六本木ヒルズの写真コンテストや読売写真大賞などの入賞経験を持つ。「自分の思うままに撮るんじゃなく、主催側がどんな写真を求めているのかを考えて撮っている」。これが入賞キラーのこだわりだ。
○…みなとみらいで早朝のビル清掃をして、終わればカメラ片手に出かける充実の毎日。「写真は出会い。その一瞬の姿に自分が気づくかどうかだね」。普段はスナップ写真が多く、市消防出初式にはリハーサルにも行って良いアングルを探したという。そんな姿に、妻は「写真のことしか考えてないわね」と少々呆れ気味。それでも「目標は県公園協会のコンテストで上位に入ること」と、今日もその一瞬の出会いを求めていく。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|