山内町にある横浜市中央卸売市場本場で行われていた水産棟低温化改修工事がこのほど完了した。空調機を整備するなどし、品質・衛生管理の向上や物流の円滑化を図る施設に生まれ変わった。
改修工事は市場の機能強化の一環として約48億円をかけ、2015年1月から15カ月間にわたり行われた。これまで外気が通り抜ける構造だった卸売場と仲卸売場を外壁で囲い、空調機25台を設置。出入りの多い仲卸売場側には手軽に開閉できて冷気を逃がさないシートシャッターを採用し、常時25℃以下に保ち商品を守る。
また、温度管理型の荷さばき場を新設し、小売店らが運搬する際の品質・衛生管理を強化。そのほか超低温冷蔵庫や水槽なども改修し、2階駐車場へのエレベーター増設と仲卸売場の階段付け替えで物流の円滑化も図った。
市場間競争に先手
今年11月に控える東京都中央卸売市場の豊洲移転など市場間競争が厳しさを増す中、先陣を切って新たな一歩を踏み出した同市場。卸売場、仲卸売場、荷捌き場を一体で低温化した市場は全国にも例がなく、産地から市民の食卓まで安全・安心な生鮮食料品を届ける「コールドチェーンシステム」を確立させた。
金子勝巳中央卸売市場本場長(当時)は「市場の刷新・改革の意味が込められた”リノベーション”。新生・横浜市場の新たなスタートであり、反転攻勢をかけたい」と意欲をみせる。
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