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神奈川区 コラム

公開日:2025.09.25

子育て応援コラム27
「国語力」の高め方 その5

ご家庭を、最高の"国語教室"に。

 私たち親は、慌ただしい毎日の中で、ついお子さんに「あれ、取って」「それ、お願い」と言ってしまいがちです。家族だからこそ通じる便利な言葉ですが、実は親の一言に、お子さんの「思考力や表現力」を大きく伸ばすチャンスが隠されていることはごぞんじですか。

 例えば、お子さんに「そのお茶、ちょうだい」と頼む場面を想像してください。お子さんは「どのお茶かな?」と、親の意図を一生懸命に"察して"くれます。では、「キッチンにある、ガラスのコップに入った冷たい麦茶をもらえますか?」と伝えたら、どうなるでしょうか。お子さんの頭の中では、単に察する行為ではなく、「キッチン」「ガラスのコップ」といった言葉を手がかりに情報を整理し、行動するという高度な知的活動へと変わります。

"察する力"から、"言葉で表現する力"へ

 もし、お子さんが、「あれ」「それ」という指示語ばかりの環境で過ごすと、物事を「なんとなく」で大まかに捉える癖がついてしまうかもしれません。また、自分の考えや気持ちを的確な言葉で伝えたり、物事を筋道立てて考えたりすることが苦手になってしまうことにも繋がりかねないのです。読解力やコミュニケーション能力の土台は、まさにこうした日々の会話によって築かれています。


簡単に、気軽に。

 日常生活で、目に見えたものや感じたことを、ほんの少しだけ具体的な言葉で表し始めると、あら不思議。お子さんの目が輝き出します。 例えば、「その服、素敵ね」ではなく「その青いチェック柄のシャツ、素敵ね」。 夕日を見て「きれいね」を「空がオレンジと紫に混ざって、きれいね」へと―。

 私たち親が紡ぐ具体的な言葉の一つひとつが、お子さんの言葉の世界を白黒から、彩豊かな美しい風景へと導いていくのです。ご参考になれば幸いです。

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