大和 コラム
公開日:2026.02.06
徒然想 連載335
花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄
今月は、形に男女の替わりはござれども、仏心には毛頭、替わりはござらぬ。必ず形にまよわしゃるな、です。
出典は江戸、盤珪永琢(ばんけいようたく)『盤珪禅師法語(ばんけいぜんじほうご)』下巻。
意は、形のうえでは男女に違いはあるけれども、仏心に関して言えばなんの違いもない。決して形にとらわれて迷ってはならない、です。
古代インドはもとより、日本でも平安のころには女人禁制の寺院があり、女性はどんなに修行しても、悟る事が出来ないとされていました。
そのような時代に、師は「不生の仏心」(誰もが生まれながらに持っている、生滅しない本来の清らかな心)から、形(男女)を否定し、人々に正しい信仰のあり方をこのような文言で説き示しました。
師は言う「少しも遠い目のなき所が、即ち人々具足(にんにんぐそく)、一味平等の仏心と申すものでござる。また、男じゃ女じゃとは、一念生じた跡の名でござる、生ぜぬ以前、不生の場合には男女の相違もござらぬ」と。
このように、形や条件などに拘らず、本来の清らかな心に立ち戻り、ありのままの日常生活を送り、時に迷うことがあっても惑わされることなく、前に進んでいきたいものです。
桃蹊庵主 合掌
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