令和2年度川崎市成人式のポスターデザインで最優秀賞となり、採用が決定した 松尾 七慧(ななえ)さん 西野川在住 17歳
描いて輝く未来へ
○…「3歳年上の、仲の良い兄のお祝いにもなれば」。小さな頃から絵を描くのが好きで、将来の夢はイラストレーター。独学で学んだペンタブレットで描いた作品を初めて応募し、最優秀賞に選ばれた。成人式実行委員長からは「本人の優しい気持ちが伝わってくるよう」と好評を得た。
○…兄が習っていた剣道を小4で始めた。中学の部活動では区大会3位、市ベスト8に輝いた有段者だ。しかし部活に打ち込んでいた中2の夏、起立性調節障害を発症した。突然意識が飛んでしまい、本人はその間の記憶がまるでないのだという。「家族のサポートに感謝している。また友人など、あまり知られていない病気に理解をしてくれる人が多く助かった」と話す。快方に向かっているというが、まだ闘病中。「大人になったら治るとも言われているけれど、いつまで続くのか不安だった。自分の頑張りが、少しでも同じ病に悩む子たちの励みになればいいな」。優しさが溢れる。
○…現在、代々木のカドカワドワンゴ学園N高等学校のプログラミングクラス2年生。自由な校風に惹かれ、病気への理解もあることから進学を決めた。ホームページを作成し、毎週プレゼンテーションにも挑む。クラスには冷蔵庫を自作する子や、3Dプリンターに挑戦する子などもいるという。「夢に向かって努力する熱量のある人と切磋琢磨できるし、いっぱい挑戦して色んな経験ができて、とても楽しい」と弾ける笑顔を見せた。
○…通学時間は読書に充てる。夏目漱石や江戸川乱歩、菊池寛を読了。絵を描くだけでなく、物語も書いている。「和洋折衷な世界観が好き。大正明治の頃にファンタジーを足したような。創造するのが好き」。膨らむ夢の世界とともに、可能性が無限大に広がる。
|
|
|
|
|
|
3月22日