宮前区 トップニュース社会
公開日:2025.06.27
幻の「宮前メロン」出荷間近
上品な香りと甘さが特徴
その稀少性から「幻のメロン」として知られる宮前メロンの出荷が、いよいよ間近に迫ってきた。生産者の一人、井上國夫さん(71)のハウスでは、直径25cmほどまでに実ったメロンが、収穫の時を待っている。
井上農園では、ビニールハウス4棟でメロンを栽培している。一つの株から一つの果実だけを実らせる栽培方法で、丹精込めて育てたメロンは、平均2kgを超える大玉に育つ。美しい網目や上品な香りが特徴で、しっとりとした甘さも自慢だ。
今年は、害虫を捕食する天敵を放つ方法で、減農薬栽培にも挑戦。より安全で高品質なメロン作りに取り組んだ。収穫は糖度が15度以上になる7月から。井上さんの農園では約2000個の出荷を予定している。
同園では、ガラス温室を設置した1977年にトマトの裏作としてメロン栽培をはじめ、10年後の87年に出荷時期を秋から7月に移行。お中元としてのニーズが大きく、人気となったという。
宮前メロンは、最盛期には7軒の農家が生産していたが、現在は、2軒の農家のみとなった。大半が予約販売で売り切れてしまうため、店頭に並ぶ機会が少なく、「幻のメロン」と称される。
井上さんは「今年もおいしいメロンができた。喜んでくれるお客様のためにできるだけ続けていきたい」と話した。
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