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公開日:2025.09.19

野川はあも
森と紡いだ20年
記念冊子が完成

  • 森の中で冊子を手にする奥さん(左)と伊藤会長

 南野川特別緑地保全地区管理運営協議会「野川はあも」(伊藤菊代会長)の20周年記念冊子が8月末に完成した。記念事業として行った南野川ふれあいの森での活動やシンポジウムの様子などを掲載。多くの関係者が登場し「森と紡いだ20年」を振り返っている。

 冊子「はあも 20th anniversry」は、A4カラー判・16ページ。発行は2000部で、野川エリアの教育機関や公共施設などに配布される。

 記念事業として開催された全4回の「森で遊ぶ日」を報告するコーナーでは、イチゴ狩りや昆虫採集、謎解きビンゴ、落ち葉遊びなどの季節ごとのイベントを、子どもたちの楽しむ写真を交えてカラフルに表現。特集として、今年2月に有馬・野川生涯学習支援施設で開催されたシンポジウム「森と遊びと子育てと」のレポートを掲載した。

人生が重なる森

 手掛けたのは、昨年春から参加している奥麻衣子さん。「関係者には誇りと愛着を、地域には活動を知ってもらうツールにしたかった」と話す。20年の歴史を振り返る中で感じたのは「ただの環境保全ではなく、人の人生に深く刻まれていること」だった。そこで、冊子の最終章では「人生が重なる森」と題し、活動に携わってきた老若男女19人の顔写真とエピソードを掲載した。

 伊藤会長は「今後も雑木林としての姿を維持しながら、子どもたちが遊び、さまざまな人が集い、自然を体感できる場にしていきたい」と展望を話す。課題は参加者の減少だとし、「活動の様子は、毎月第1日曜日の10時に来てもらえればわかります。五感で森を感じに来てください」と参加を呼びかける。

 同会の発足は、荒れて藪と化した里山を何とかしようと、2004年に宮前市民館で開催した交流会がきっかけ。名称は「もりで・あそび・はぐくむ」の頭文字から、「はあも」に決定。台風やナラ枯れによる3年間の立ち入り禁止の苦難を経て、現在は月2回、大人と子どもが森を遊びながら雑木林を手入れし、多世代交流を継続。今年7月末時点で272回活動、延べ4718人が参加している。

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