戻る

高津区 社会

公開日:2020.12.25

お手柄高校生に感謝状
見事な連携で「AED蘇生」

  • 駅員の松澤さん(中央)をはさみ笑顔をみせる4人の高校生たち

 向の岡工業高校(多摩区)で12月16日、高津消防署(藤原收署長)による感謝状の贈呈式が行われた。その理由は、ごく普通の高校生とは思えないほどの迅速かつ冷静な判断と対処で行った「AEDによる心肺蘇生」。貴重な命を救う事につながった、その詳細は―?



機器サーチにスマホ



 この日、藤原署長から感謝状が贈られたのは、同校に通う鳥丸彩紀さん、松井大さん、請盛艶さん、加藤夏稀さんと、生徒達が登下校の際に利用するJR南武線・久地駅の駅員、松澤一夫さんの5人。今秋の某日、下校時に久地駅構内で倒れている男性を発見した高校生たちは、まず駅員を呼びに行き、松澤さんが駅員業務として胸骨圧迫マッサージを開始。その間に、高校生が救命処置のための医療機器「AED」のある場所を探すために持っていたスマホを活用。検索機能などを使い、同駅にほど近いクリニックにAEDがある事を見つけ出し「ダッシュで取りに行きました」(高校生の一人)と、当時の様子を振り返る。



 その後、現場を通りかかった医療従事者のサポートなどもあり、このAEDによる心肺蘇生は成功。通報で駆け付けた救急隊員への引継ぎも滞りなく完了し、男性は入院。現在は社会復帰を果たしているという。



藤原署長も絶賛



 高津消防署ではこの一連の救命行動について「処置の迅速さ」に着目。倒れている男性の発見からAEDによる心肺蘇生までにかかった時間は「わずか8分」だったとみられており、藤原署長は「心肺停止の傷病者への早期の救命措置は、予後に効果があるため、(今回)高校生たちのとった行動は本当に適切で迅速」と咄嗟に見せた連携を高く評価。「大した事はしていない」と語る高校生たちに「逆にそれがすごい!」と褒め称えた。さらに「消防署などを会場に、定期的に実施している『救命講習』をぜひ受けてもらいたい」と熱心にスカウト。高校生からは「そういった講習があるのならば、受講してみたいです」と前向きな回答が寄せられる場面もあり、セレモニー会場は終始和やかなムードに包まれていた。

 

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

高津区 ローカルニュースの新着記事

高津区 ローカルニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS