川崎市北部学校給食センター(麻生区)が12月1日、多摩区と麻生区の市立中学校への給食提供を開始する。1日6000食を提供する同センターでは、本格稼働を前に事業者らによる準備が進められている。
多摩・麻生区12校へ配送
同センターでは多摩区(南生田、生田、菅、南菅、枡形)と麻生区(西生田、白鳥、王禅寺中央、柿生、麻生、長沢、金程)の12中学校に配分する給食を調理する。中野島中は1月に自校調理場方式、はるひ野中は小学校との共同調理場で先行開始。稲田中は中部センターから配送する。
市内中学校の給食化を目指してきた川崎市は、昨年から北部と南部(幸区)、中部(中原区)で給食センター建設を進めてきた。南部給食センターでは今年9月から提供を開始。中部と北部が12月から提供を始めることで、自校調理の4校を含め、市内全52校が完全給食になる。
川崎市では中学校給食の実施で、1日3万1000食を3カ所のセンターで調理。使用食材を調整して5通りの献立を約10人の栄養士が作成するほか、運搬ケースを二重のふたにして保温性を高めるなど工夫を凝らす。
施設内では準備作業が行われ、試行的に給食の配送などを行った後、12月から本格稼働する。北部学校給食センター開設準備担当の若尾弘さんは「これまでの昼食は各家庭の弁当などまちまちだったが、給食導入によって教室内で同じ食事を楽しんでもらえる。使用食材の話も含め、食育にもつながれば」と話す。
北部センターは電子工学の関連企業が集まる栗木の「かわさきマイコンシティ」に立地。敷地面積は2758平方メートルで、南部(約8700平方メートル)や中部(約7200平方メートル)より狭いため、建物を地上3階、地下1階にすることで調理に必要なスペースを確保している。
ボイラー室や配管設備などが不要になるオール電化設備を、市内3センターで唯一採用。もともとあった連絡所の機能として、会議室やビジネス交流ラウンジも併設されている。
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