(株)ミートエポック(多摩区三田)により開発された熟成食材製造用シート「エイジングシート」が、今年度「九都県市のきらりと光る産業技術表彰」を受賞。川崎市の受賞企業として11月11日、跡部美樹雄社長(45)が市庁舎で表彰を受けた。
胞子を布に付着させたエイジングシートは、肉や魚などの食材に巻くことで、熟成に必要な菌が短時間で増殖する製品。腐敗菌の混入や増殖を抑えて鮮度を保ち、コロナ禍で飲食店の廃棄ロスにも貢献。昨年は川崎ものづくりブランドも受賞した。
11日は福田紀彦市長から跡部社長に表彰状が贈られた。福田市長は「川崎にとって自慢できる技術。今後、肉や魚の可能性がさらに広がる」と期待を寄せた。跡部社長は「この1年間で飛躍的に使い方の広がりが見えてきた」と振り返り、「飲食店にとって菌は邪魔者だったが、発酵食品にのみ許される存在。いかに菌と上手に付き合うかで食生活は変わる。教育現場でも活用できれば」と思いを語った。
都内で熟成肉専門店を経営していた跡部社長は、明治大学農学部の村上周一郎教授との共同研究を経て、エイジングシートを開発。この技術を商品化し販売しようと、2人は2016年、同大学の生田キャンパス内に(株)ミートエポックを設立した。
11回目の同表彰は神奈川県や東京都、川崎市、横浜市など九都県市の各都市から1社の優れた製品や技術に焦点を当て、広く紹介する取り組み。
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