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多摩区・麻生区 スポーツ

公開日:2023.11.03

中原区出身吉水さん
通訳でチームの架け橋に
ラグビー日本代表でも活躍

  • フランスW杯で日本代表と一緒に戦った吉水さん(JRFU)

 10月28日の決勝で南アフリカが優勝して幕を閉じたラグビーのワールドカップ(W杯)フランス大会。日本代表は1次リーグで敗退したが、国内を熱狂させた代表チームを通訳として支えたのが中原区新丸子出身の吉水奈翁(なお)さん(45)だ。

 ジェイミー・ジョセフHCら外国出身のスタッフや選手が多いチーム環境の中、作戦伝達や取材対応で任務を果たした。帰国後「優勝はできなかったが、日本からの声援は大きな力になった」と感謝を口にした。

心まで伝えたい

 ラグビーを始めたのは5歳。父がコーチをしていた川崎市ラグビースクールでプレーした。遠征先のニュージーランドに父が魅了され、中2のときに家族で移住。30歳のころ、現地で日本人初の警察官として採用された。6年勤務した後、ラグビーの通訳という仕事を知り、帰国して国内のトップチームで通訳を務めることに。4年前、国内で開催されたW杯で日本代表が戦う姿を見て芽生えたのが「いつか日本代表で通訳をしてみたい」という夢だ。

 通訳で気をつけているのが、言葉をそのまま伝えないこと。「熱い感情や心、言葉の奥にある思いを酌んで伝えるように心掛けている」。コミュニケーションを重視し、言葉以上の気持ちまで理解できるようになった。次の戦場はリーグワンの「静岡ブルーレヴズ」。W杯の経験を生かし、新たな一歩を踏み出す。

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